2020年3月:奈良駅周辺ぶらり

本日は奈良駅周辺をぶらり散歩していきます。
それというのも、ネットでは大騒ぎのコロナウイルスの影響がどれほどのものなのかを、観光地を見ることでわかるのではないかと思ったのです。
少し春が香る晴天の土曜日、この状況なら外に出ている人が多いことでしょう。
近鉄奈良駅の西口を出てすぐの「小西さくら通り」という場所の写真です。
少し人が少ない気もしますが、普段を知っているわけではないので、こんなもんじゃないのか?と思います。

お次は三条通りの餅屋さんの前。ここはショーで餅付きをやっていてたくさんの方が並んで待っているところです。
ここは明らかに人が少ないですが、中国人が来てないことを考えると、こんなもんじゃないのか?と思います。

三条通りから餅食殿商店街へと入りました。
ここも明らかに人が少ないですね。ただ、まとまって通ることもあったので、この写真よりはもう少し人が多い感じでした。

ここまで見た感じでは中国人観光客が減っただけ、という印象です。餅付きショーも素朴な中国人なら喜んで見てくれるが、日本人にはつまらないものに見えると思います。

昼食に選んだのはカレー屋「タリカロ」というお店。辛いことで評判らしくずっと気になっていたのです。
古町家を改装した最近流行りのお店ですね。テーブルとカウンターで15人ほど入れるくらいで少し狭い感じです。開店して5分後くらいに入ったのにもう人が一杯で、ギリギリ間に合った感じです。

本日のカリーを注文。マトンである可能性が高いとメニューには書かれていましたが豚肉でした。食べ方もあるようで、ご飯を潰し、そこにカレー、ダール、ヨーグルト、酢の物やらを混ぜて食べます。カレーだけだとかなり辛口なのですが、ヨーグルトや酢の物の酸味があると、辛さをあまり感じなくなります。汁っぽいカレーなので少しスパイスが薄いようにも感じますが美味しかったです。
量は、小食気味な私が満腹になるくらいですが、1300円とお値段は少し高め。古町家にジョジョの人形という雰囲気代が入っているのかもしれません。

昼食後は商店街を奈良町まで行き、今御門筋を猿沢池へ帰ってきます。
奈良町周辺は日本人がたくさんおられ、日本人の好みは古町屋なんだと気づきました。対して、中国人は商店街やショーのほうが好きなんだと思います。

猿沢池周辺はあまり人がいませんでしたが、ここはもともと少ないので、口癖になりつつある「こんなもんじゃないか」を一言呟きます。

面白かったのは橋の下にある率川地蔵尊。暗渠である川がこの部分だけ表に出ていて、どこかから集めてきたであろう地蔵様を船の形に囲って祀っています。
架けられた橋にも、どこからか集めてきたであろう石材が使われています。橋の支柱に使われていて講や施主と書かれています。右写真は橋本体に使われていますが、これに至っては誰かのお墓です。いくらガンマツといわれる奈良でもいただけない行為であります。

猿沢池から階段を上がり興福寺へ、ここも明らかに人が減っています。中国人客というよりは台湾人か香港人のような方々が時々いますが、以前のように大集団ではありませんね。中華系が減ったことで西洋人が目立ちますが、それも少数です。やはり日本人や西洋人のような人々は「観光地」といわれるようなところに飽きてしまっているのかもしれませんね。

続いて立ち寄ったのはバスセンター。観光バスが多く来る、奈良公園付近の渋滞を緩和しようと作られた施設であります。
以前にも2、3度立ち寄ったことがありますが、1、2台しか止まっているのを見たことがありませんでした、が、今回は綺麗に1台も止まっておりませぬ。
それというのも、このバスセンターは前日までに予約しなければ使用できないのでバスの運転手から不評であったのです。
これに対し荒井正吾奈良県知事は「不満があるなら来なくて結構、渋滞の緩和になっていいですわ」と、のらりくらりとガンマツな言い訳をしておりました。

そのバスセンターも上写真を見てお分かりのとおり、「当日受入れ、OK!」となっておりました。現在は中国人が居ないので需要はあまりないと思われますが、今後どれほど使用頻度が上がっていくのか見ものであり、荒井知事の言動も要注目であります。

ここから氷室神社まで歩いて行きましたが、ほかで見たのと同様にある程度人はいるものの前ほどではないといった感じです。結局は中国人が来なくなった分だけ減ったと考えてもよいと思いました。

これでは東大寺まで行っても同じであろう、と思い、西大寺方面に踵を返し長屋王邸跡へ向かいます。ここには大手デパートのそごうやイトーヨーカドーが営業していたものの、営業不振で閉店し、それが悲劇の死を遂げた長屋王の呪いではと噂されている土地なのです。
ここに最近(もう2年も前の話ですが・・・)「ミナーラ」というデパートが開業し、奈良県民のみならず、関西各地の注目を浴びています。

私は震える足を無理やり動かし入口の扉の前に立ちました。中から人の気配がせず、ひょっとして呪いをうけているのではないか?と、恐る恐る扉に手をかけ、思うように動かない指を「えいや!」と押し、中に入ったのです。
しかし、入ってみると意外と普通のフロアで、呪いがかったようなものは1つもありませんでした。恐ろしいものを想像していた私はホッと胸をなでおろし館内を散策していきます。
そんな中、一番驚いたのは、土曜日の午後という時間帯にもかかわらず人があまり居ないことです。ほかにも真ん中にある休憩スペースのような場所もよく分かりません。テナントはよくある店舗が多く関心を引きませんでしたが、骨董屋は面白く拝見させていただきましたし、そこが一番人が居たように思います。
4階には忍者と金魚スペースのようなものがありましたが、子供の遊び場という雰囲気と1000円という代金から判断して入りませんでした。子供が数人遊んでいましたが大人は入っていないようでした。
客が入らないのには色々と理由はあると思いますが、全体的な雰囲気として、客を引き込もうとする活気が無い、ということが大きな原因ではないでしょうか。

今回の散歩でコロナは中国人が来なくなったという影響が出ていると思いました。日本人でコロナを意識している人は少なく、マスク姿も目立ちません。これを考えてみて、現代の報道は1を5にも10にもして伝えているのだと感じました。
ミナーラについてはコロナの影響かどうか判断は難しいので、また奈良に立ち寄った時にでも注視していきたいと思いました。