2020/04/05:開墾日記

まだ風は冷たいが、日差しが春らしくなってきた。
昨日は少々時期遅れのタケノコを4本掘った。下写真は、斉明天皇陵墓のそばの竹林の様子を撮ったもの。以前は鬱蒼としていたのに、陵墓整備にともなってお手入れがされるようになって、タケノコの生えっぷりがこんなにすごい事を知った。

一週間前の様子が下写真で、全く生えていなかった。管理地区なので誰も採取する人がいなくあっという間に生えたのだろう、開放したら良いのに。

畑そばの竹林がMさんの所有らしくて、午前は、畑に延びて生えてきた竹を4本切り倒す作業に費やした。1メートルくらい残して切り倒すのがセオリーらしい。ネットで、その理由を検索して納得した。
竹にしても、それへの関わり方でそれぞれの人が蓄積する「経験した事」「知っている事」が違ってくる。あまねく普遍化しようとした知識がマニュアルだとすれば、マニュアルに記載されなかった知識や、文字で説明したり表現することが難しい経験からくる勘や、頭ではなく身体が知っている理を、私は知りたいとしばしば思う。

日本の戦国時代には、数日間の天気の具合まで予想できる地元民がいて、戦国大名お抱えの軍師の情報網の1つとして利用されていただろうと推測する。その民はおそらく長年の経験と語り継がれてきた伝承を頼りに予測していたと思われ、私はそのような人物になりたいと憧れていたものだった。

しかしこの立派な竹を手に入れた今は、色々作りたい物は思い浮かぶのに、「経験値」が無いために、何をどうしていいのか分からず途方に暮れるのだった。

予定では午前で開墾を終わらせる予定だったが、竹仕事で何もできなかったので、午後から本腰を入れるべくしっかり昼ごはんを食べに「フルール」へやってきた。岡寺駅のすぐそばにある一般食堂で、1000円(+税)で多種のおかずが付くランチセットがお気に入りだ。

食べかけの写真で恐縮だが、旬のタケノコのシャキシャキとした天ぷらと、普段食べる事の無いチーズがとろりと乗ったグラタンが熱々で運ばれてきて嬉しい。他にコーヒーとアイスクリームがついてくる。プレートランチ(?)を提供するタイプの飲食店が周辺にないというのもあり、有閑マダムの溜まり場にもなっていて平日でも混んでいる。休日なら前もって電話しておくのが吉だろう。

さて、午後は4時間も開墾を頑張った。日はすっかり西へ傾き、畑全体を高いところから見渡してみる。「開墾は、今年1年間一杯かけてやる気持ちでいるか…」と弱気になってしまいそうになったが、今日まいたエゴマは1週間で発芽するそうなので、心を奮い立ててまた来週も頑張ろうと思うのだった。